令和6年も残すところ3ヶ月となり、今夏の酷暑が嘘のような季節となりました。またこの10月は令和6年度下半期の始まりの月です。上半期を振り返りますと、食材料費の高騰、人手不足、エネルギーコスト上昇と当社の経営環境は厳しい現状でした。特に今月は、米の大幅な価格改定や最低賃金改定があり、この変化は何処も一緒ですが、その対策については各企業がそれぞれに解決策を講じなければなりません。
その解決策の基本は、労働集約的な企業である当社は、何といっても社員であります。「社員を育てる」ことが、課題解決につながる最優先事項になります。そのためにも社員とのコミュニケーションが必要となります。しかし、2020年新型コロナが発生以来、人と人との接触もできるだけ接触しないよう、またZoom等での会議、会話になり、コミュニケーション不足ができてしまいました。
今年度の下半期は、経営環境改善には人が基本と掲げ「人材(社員)育成」、「コミュニケーション力アップ」としました。その実践こそが課題解決となります。
皆さんのご理解、ご協力をお願いいたします。
2024年10月10日
先日、私宛に会社に期待する手紙が届いた。その手紙が届いた同時期に、次のような文章が目に入りました。
「礼節、コミュニケーション、リスペクト。 みんなで仕事をしているのだ。
感謝の気持ちと謙虚な心を持とうじゃないか。
仕事を頼む時は、ありがとう、よろしくね、 お願いしますとか、
これは特に大事だ。
私がよく言っているのが、幹部社員こそ礼節を持って接しろと。
ここをすごく大切にしております」
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」は、学問や技能が深まると他人に対してさらに謙虚になること、徳のある優れた人物ほど謙虚であることを意味する言葉です。自律が必要です。私をはじめ、上司は特に心に刻む言葉ですね。
会社も成長・発展すればするほど、会社の態度・社員の態度が丁寧にならなくてはならないですね。みんなで仕事をしています。このことを忘れないでください。
2024年9月10日
無観客だった東京オリンピックからはや3年、パリオリンピックの開会式が初の屋外開催の中、パリらしく華やかでお洒落な開会式で幕を開けました。以前、オリンピック開催中では、紛争地でも休戦がなされ、「平和の祭典」と言われましたが、今では紛争地での被害が多く報道され、また商業主義が強く、毎回お金に絡んだ問題も出ています。
近代オリンピックの父であるクーベルタン男爵は、スポーツを通じて心身ともに調和のとれた若者を育成すること、異なる国や地域の人と交流することで、互いを尊重し、偏見をなくすこと、スポーツを通じて世界平和を構築すること─をオリンピズム(オリンピックの理念)としましたが、それも遠い昔になった感があります。
でも現在、もう一度、原点に立ち返ることが必要なのではないかと思います。それはオリンピックに関わらず、仕事においてでもです。当社では、食を通して、健康に寄与し、文化を創造することを理念としています。オリンピックが心身ともに調和のとれた若者を育成するように、当社の仕事は健康に寄与する人材育成にも大きく関わっていることも認識してください。
2024年8月10日
6月下旬、北海道札幌のベーカリー店「どんぐり」の研修を受けてきました。パンデパルクの平日の売上を、「どんぐり大通り店」では夕方の2時間で達成してしまう大繁盛店です。当日「どんぐり」は、野尻社長を始め、2店舗の店長と本部担当2名の5名体制で迎えてくれました。5名それぞれが語っていたのは、
「ワクワク」
というキーワードでした。「ワクワク」とは、これから起きることが楽しみな気持ちであり、その「どんぐり」では、「ワクワク」感を少しでも多くお客様に感じていただけるように教育・運営しているとのことでした。
実際の店舗では、ポップ、盛り付け、色合いを始め、パンの種類の多さと魅力もあり、「ワクワク」感満載でした。「おいしさ」を感じる五感の中で、味覚が1%なのに比べて視覚が87%を占めると言われますが、その理論の実践そのものでした。
そして、ワクワクによる期待を上回る満足があり、多くのお客様から支持を頂いている現実を見させていただきました。
このワクワク感は、外食に限られたことではないと思います。給食でも、人間関係でも必要となります。ワクワクを「する」「させる」を意識しませんか?
今年もまた新入社員のフォローアップ研修に「認定NPO法人うりずん」の髙橋昭彦理事長に講話をして頂きました。当社が永年支援をしている「うりずん」は、重い障がいを持つ子どもと家族が楽しく安心して過ごせるために作られた施設です。そして「うりずん」では、障がいを持った子どもと家族が「普通」に暮らすことができる社会を目指して活動をしています。
まず講話は、子どもの「普通」の暮らしについての話から始まります。
「普通」とは、
食べる、排泄する、お風呂に入る、遊ぶ、出かける、学ぶ、働く、休む等
の行為で、この行為を何不自由なく行うことができるということです。しかしこの行為は、障がいを持った子どもにはそれは「普通」ではありません。障がいを持った子どもの外出には、機器を持ったりして大掛かりになり、簡単ではないからです。
私達は、日頃は「普通」を意識することはありませんが、髙橋先生の話を聞くと、「普通」を意識します。そして「普通」に生活できていることが、いかに幸せなのかを感じます。その幸せをどう活かすかが私達の使命ですね。
2024年6月10日